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復活!インディアン×ジャックダニエル|世界が奪い合った歴代限定車7世代

2026.10.05

黒いラベルでおなじみの「ジャックダニエル」と、1901年創業のインディアンモーターサイクル。

一見すると「ウイスキーとバイク?」という組み合わせですが、どちらもアメリカ生まれ。歴史を大切にしながら、手仕事やクラフトマンシップにこだわってきたブランドです。

そんな2社が本気で作ったのが、2016年に始まったジャックダニエル・リミテッドエディション。単にロゴを貼っただけのコラボ車ではありません。

毎年違うウイスキーや蒸留所の物語をテーマに、専用塗装、シート、フロアボード、バッジ、さらにオーナー記念品まで作り込まれています。デザインには、サウスダコタ州のカスタムビルダー「Klock Werks Kustom Cycles」も参加しました。

2016年から2023年までに登場したのは、7世代・8モデル。世界限定100台前後というモデルも多く、日本にはたった1台しか正規導入されなかった車両まであります。

まずは歴代モデルを一覧でチェック

価格は発売当時の米国MSRPを基本に、日本価格が公表されたモデルはそちらも記載しています。米国価格と国内価格では税金や輸送費などの条件が違うため、単純な為替換算では比べられません。

世代 モデル 世界生産台数 発売時価格 日本導入情報
2016 Springfield/Chief Vintage 2車種合計最大150台 US $29,999 公表資料を確認できず
2017 Chieftain 100台 US $34,999/欧州約€38,500 公表資料を確認できず
2018 Scout Bobber 177台 US $16,999 国内販売店の説明では2台
2020モデル
(2019年発表)
Springfield Dark Horse 177台 US $36,999 公表資料を確認できず
2021 Roadmaster Dark Horse 107台 日本578万8,000円 日本1台
2022 Challenger Dark Horse 107台 日本538万円 日本1台
2023 Chief Bobber Dark Horse 177台 US $24,499 公式販売国リストに日本なし

ちなみに「177台」という少し中途半端な数字は、ジャックダニエルを象徴する“Old No.7”へのオマージュ。2017年のChieftainは約10分、2018年のScout Bobberは10分もかからず受注枠が埋まりました。

2016年|すべてはSpringfieldとChief Vintageから始まった

2016 Jack Daniel’s Limited Edition Indian SpringfieldとChief Vintage
2016 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Springfield/Chief Vintage 写真:Indian Motorcycle Media

記念すべき第1弾は、Indian SpringfieldとChief Vintageの2モデル。ジャックダニエル蒸留所の創業150周年を記念し、2車種合計で最大150台が製作されました。

ベースは空冷1,811ccのThunder Stroke 111。150周年記念ロゴ、歴代7人のマスターディスティラーの名前、Old No.7のサイドパネル、専用ステッチ入りシートなどが加えられています。

さらに各車には、オーナー名、車両番号、VINを入れた本物のウイスキー樽の天板が付属。後のモデルへ続く「車両と記念品をセットで一つの作品にする」という考え方は、ここから始まりました。

2016年モデルのメーカー公式資料

2017年|Chieftainで一気にラグジュアリー路線へ

2017 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Chieftain
2017 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Chieftain 写真:Indian Motorcycle Media

第2弾はChieftain。世界限定100台で、欧州・中東・アフリカ地域への割当はわずか10台でした。

白と黒のクリスタルペイントに、チャコール・メローイング製法をイメージした炭色のアクセントを採用。削り出しフロアボード、レザー製タンクポーチ、専用エンジンカバー、Montana Silversmiths製の純銀ホーンカバーバッジまで装着されています。

19インチフロントホイール、電動スクリーン、200Wオーディオ、RIDE COMMANDも装備。オーナーには、ジャックダニエルの樽材で作ったアメリカ国旗が贈られました。

2017年モデルのメーカー公式資料

2018年|消防車カラーのScout Bobber

2018 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Scout Bobber
2018 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Scout Bobber 写真:Indian Motorcycle Media

第3弾のScout Bobberは、歴代モデルの中でも特に人気の高い一台です。

テーマは、蒸留所を守るジャックダニエル消防団。実在する消防車のブラック&ゴールドを、Scout Bobberのコンパクトな車体へ落とし込みました。

マットブラックのツートーン塗装に、本物の24金を使ったグラフィック。ゴールド仕上げのシリアルバッジ、専用レザーシートを装備し、オーナーには氏名、VIN、車両番号を刻んだ消防斧が付属しました。

消防斧付きの限定バイクなんて、なかなかありません。

そして現在、大阪に“斧付き”の中古車がある

日本へのメーカー公式割当資料は見つかっていませんが、インディアンモーターサイクル大阪南/単車屋吉田の中古車情報では「日本への入荷はわずか2台」と説明されています。

しかも2026年10月現在、そのうちの1台が実際に販売中です。

  • 2018年式・ワンオーナー
  • 走行距離1,132km
  • シリアルNo.14
  • 修復歴なし
  • 車両番号とフレーム番号入りの記念アックス付き
  • 車両価格289万円/支払総額301万5,000円

消防斧まで揃った状態で国内中古市場へ出てくる機会は、今後もそう多くないはずです。ジャック車を探している人にとっては、かなり気になる一台ではないでしょうか。

単車屋吉田の掲載車両を見る
2018年モデルのメーカー公式資料

2020年モデル|初の純正Thunder Stroke 116搭載車

2020 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Springfield Dark Horse
2020 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Springfield Dark Horse 写真:Indian Motorcycle Media

第4弾はSpringfield Dark Horse。2019年3月に発表されましたが、正式には2020年モデルとして受注生産されました。

テーマはSingle Barrel Select。ウイスキー樽を思わせるウッドグレイン仕上げとツートーン塗装を組み合わせています。

大きなポイントは、1,890ccのThunder Stroke 116を量産車として初めて工場出荷時から搭載したこと。12インチ・ミッドライズエイプハンガー、スラムドサドルバッグ、削り出しホイール、ガンファイターシートなど、メーカーが作ったフルカスタムに近い雰囲気です。

2020年モデルのメーカー公式資料

2021年|日本に1台だけのRoadmaster Dark Horse

2021 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Roadmaster Dark Horse
2021 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Roadmaster Dark Horse 写真:Indian Motorcycle Media

第5弾はシリーズ最大級のRoadmaster Dark Horse。テーマは上級ラインの「Gentleman Jack」です。

Whiskey Pearlのツートーンペイント、オーク材を思わせるエンジン仕上げ、専用刺繍入りClimaCommandヒート&クールシート、600Wオーディオなどを装備。

世界107台に対して、日本への正規導入はたった1台。国内価格は578万8,000円でした。重量も装備も価格も最大級。まさに“走るVIPルーム”です。

2021年モデルのメーカー公式資料

2022年|水冷PowerPlusのChallenger Dark Horse

2022 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Challenger Dark Horse
2022 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Challenger Dark Horse 写真:Indian Motorcycle Media

第6弾では、シリーズ初となる水冷バガーのChallenger Dark Horseが選ばれました。

テーマはJack Daniel’s Tennessee Rye。Rye Metallic塗装にゴールドとグリーンのアクセントを加えています。

1,768ccの水冷PowerPlusは最高出力122hp、最大トルク178Nm。アダプティブLEDヘッドライト、電子調整式リアプリロード、PowerBand Audio、Apple CarPlay対応RIDE COMMANDなど、装備もかなり現代的です。

世界限定107台、日本導入は1台だけ。税込538万円で抽選販売されました。

2022年モデルのメーカー公式資料

2023年|本物のOld No.7を塗料へ混ぜたChief Bobber

2023 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Chief Bobber Dark Horse
2023 Jack Daniel’s Limited Edition Indian Chief Bobber Dark Horse 写真:Indian Motorcycle Media

第7弾はChief Bobber Dark Horse。シリーズの原点ともいえるOld No.7がテーマです。

一番驚くのは、本物のOld No.7ウイスキーをSuper Graphite Metallicの塗料へ混ぜていること。もちろん速くなるわけではありませんが、そこまでやるのがジャック車らしいところです。

専用リアフェンダー、Jack Daniel’s刻印入りエキゾースト、ソロシート、Klock Werks製ウインドディフレクターを装備。世界限定177台、米国価格は24,499ドルでした。

公式発表の販売国に日本は含まれていません。ただし正規割当の話なので、後から個人輸入や中古並行車が入っている可能性はあります。

2023年モデルのメーカー公式資料

ジャック車を買うなら、ここをチェック

VINとシリアル番号

バッジ番号、VIN、メーカー資料、付属記念品の記載が一致しているか確認しましょう。

専用塗装と限定部品

タンクやフェンダーが通常モデル用へ交換されていないか、専用シート、フロアボード、バッジ、ホイールなどが残っているかも重要です。

記念品の有無

樽の天板、樽材のアメリカ国旗、消防斧、ベルトバックル、バイクマットなどは、単なるノベルティではなく個体確認資料にもなります。

飾るのか、走らせるのか

長期保管車を走らせる場合は、バッテリー、燃料系、タイヤ、ブレーキフルード、シール類などを確認したいところ。限定外装を守りながら、安心して走れる状態へ整えることが大切です。

そして2026年、ジャック車が帰ってくる

2026年10月1日、インディアンモーターサイクルとジャックダニエルは、複数年契約でパートナーシップを再開すると発表しました。

新しい限定Vツインと共同ブランドのアパレルやグッズも予告されていますが、次期モデルのベース車、価格、生産台数、日本への導入台数はまだ発表されていません。

次は空冷Thunder Strokeなのか、水冷PowerPlusなのか。それとも新世代Scoutなのか。過去7世代では同じベース車を繰り返していないので、次に何が選ばれるのかも楽しみです。

ジャック車は、ただの「ウイスキー柄のIndian」じゃない

蒸留所の150周年、チャコール製法、消防団、Single Barrel、Gentleman Jack、Tennessee Rye、Old No.7。

毎年違う物語を、塗装、素材、機械、専用部品、記念品へ落とし込んできました。

だから「どのモデルが一番高いか」だけではなく、「どの物語とスタイルが好きか」で選ぶ一台が変わります。歴代モデルを順番に見ていくと、現代Indianのラインアップの変化まで見えてくるのが面白いところです。

FSCでは、ジャックダニエル限定車の現車確認、専用装備の照合、メンテナンス、オリジナルの雰囲気を残したカスタムについてもご相談いただけます。

希少車だから飾るだけではなく、Indianらしく走らせながら次の世代へ残していく。そんな楽しみ方ができるのも、ジャック車の魅力ではないでしょうか。


※車両情報・価格・国内導入状況は2026年10月5日確認時点です。中古車価格は販売店の提示価格であり、実際の成約相場を示すものではありません。
※掲載写真はIndian Motorcycle Mediaの公式広報写真です。
※ジャックダニエルとIndianは「Bottles and Throttles Don’t Mix」を掲げています。飲酒後の運転は絶対にやめましょう。